口は全身とつながっているので顔色だけではわからないことも、口の中の舌や歯の状態を見るとわかることがあります。
理想的な舌は、淡いピンク色で少し白いコケがついている状態です。小学校低学年の児童の舌がそうです。しかし、大人は長年積み重ねてきた生活習慣や体調・体質で舌の色や形が違ってきます。毎日舌を観察していると、専門的な知識がなくても舌が健康状態に関係していることに気付かれると思います。
では実際に下記を参考に鏡で観察してみてください。
- 赤くコケが少ない・・・熱で身体全体が炎症を起こしていて水分不足の状態。糖尿病や高血圧になりやすいタイプ。熱をさげてくれる飲み物や食べ物を摂るようにしましょう。
- 口の中がネバネバしていてコケが黄色い・・・身体の内側に熱がこもり、唾液が粘着質。ストレスが原因と考えらる。胃と肝臓が弱い。スイカや白菜など水分を出す食べ物がよいです。
- 舌が乾燥している・・・舌が乾燥して縮んでいる状態で完全に水不足。味を感じにくくつい濃い味になりがち。レバーや海藻、玄米、ピーナツなど身体に潤いを与えてくれる食べ物がよいです。
- 紫色の舌・・・血液の循環が滞っている。舌の裏側の血管が黒く膨らんでいる。下半身が冷えやすい。青魚や玉ねぎ、にんにくなど血液をサラサラにする食べ物を摂るとよいです。
- 舌が歯に当たりギザギザしている・・・水分代謝が悪く、全身に水分が溜まっている状態。慢性疲労、だるさ、むくみがある。しそ、にら、納豆、しょうがなど身体にこもった水分を追い出す食べ物がよいです。
そして更にあと二つ、大事なチェックがあります。
- 舌に口内炎がよくできるとか歯並びが悪くて頬の内側や舌に歯の跡がついていたら歯並びや噛み合わせの治療も必要です。
※現代人の顎は古代人と比較して、噛む回数が少ないことが原因で小さくなりましたが、舌の大きさは古代からほぼ変わりません。ということは、昔に比べて舌が窮屈になり、舌にかかるストレスが大きくなっているのです。
肩のコリや頭痛や慢性疲労などの不定愁訴が、舌のストレスが原因のひとつであると考えられています。
このことは、『原因不明の体の不調は「舌ストレス」だった』発行:かざひの文庫 著者:安藤正之 に詳しく書かれています。是非ご一読ください。
そして歯のチェックです。
- 歯や歯茎の状態はもちろんですが詰め物や銀歯が黒く変色していないでしょうか。口の中の金属がもたらす身体への影響が心配されますのでかかりつけの歯科医院にご相談ください。
いかがでしたか?毎日口の中を見ることで体調の変化に早く気づくことができ、病気など未然に防ぐこともできます。是非健康管理にお役立てください。