歯並びの悪さが体に与える影響
歯への影響(虫歯や歯周病のリスク)
歯並びが悪いと、“歯と歯の間”や“歯と歯ぐきの隙間”に歯ブラシをきちんと当てることが難しく、磨き残しを作ってしまいます。
時間が経つと磨き残しは、“プラーク”(歯垢)とよばれる細菌のかたまりになり、虫歯や歯周病の原因となります。
虫歯や歯周病が悪化すると、炎症を起こして痛みを伴い、歯を抜かなければならない事態になることがあります。
発音への影響
“歯と歯の間”に隙間があると、空気が抜けて話しづらくなることがあります。
また、ガタガタの歯並びであると、舌の動きが制限され、発音の悪さに影響がみられます。具体例をあげると、日本語ではサ行やタ行が言いにくくなり、英語ではsやzなどの発音が言いにくくなります。
咀嚼[そしゃく](噛むこと)への影響
食べ物を前歯で噛み切ることや、奥歯でしっかりと噛んで飲み込むことができません。
よく噛まずに飲み込むと、消化を助ける“唾液”が出ません。
そうなると、食べ物のすべてを胃や腸で分解することになり、消化器官に負担をかけてしまいます。
また、噛む回数が少ないと、脳の血流が悪くなり、知能や運動機能の発達に影響が出るともいわれています。
あごへの影響
噛むときにあごにかかる力が均等に分散されず、あごの関節への負担が大きくなり、「口をスムーズに開けることができない」・「口を動かすと耳の辺りがカクカクと音がする」・「噛んだときに、あごの関節や周りの筋肉が痛む」などの症状が現れる“顎関節症”が引き起こされるリスクがあります。
顔への影響
何本か歯が飛び出している出っ歯などの不正咬合がみられる場合に、口元にしまりがなくなり、見た目の美しさや印象に影響を与えます。
また、あごや口の周りの筋肉の成長や発育不足によって不正咬合や、上下のあごにズレが生じ、顔の左右が歪んでしまうことがあります。
体への影響
歯並び・かみ合わせの悪さは、身体全体のバランスにも関係し、頭痛・腰痛・肩こり・めまいなどを誘発するおそれがあります。
心理への影響
口元が気になりコンプレックスを持ち、精神的に影響を与える場合があります。