立川活き活き歯科の日記

歯やお口に関係することはもちろんのこと、健康に関する記事を載せていきます。

入れ歯の調整

自分自身の歯に詰め物をしたり、かぶせ物をしたりする時は、出来上りの日が完成の日です。
しかし、入れ歯は違うのです。


入れ歯はできあがってから、何日か調整をして、そして本当の完成となります。


なぜなら、つめ物、かぶせ物は固い歯にのせるので、すぐ安定を得られるのに対して、入れ歯はやわらかい粘膜の上にのせます。
粘膜は圧力を受けてへこんだり、口を動かすことによって動いたりするので、固い入れ歯がその上で安定する事は難しいのです。

靴屋で靴を買う時、ピッタリだと思っても実際に歩くと新しい靴は、靴ずれをおこすものです。
入れ歯も靴ずれみたいに口の粘膜にあたって痛い所ができます。
その部分を歯医者が当たらない様に調整する事が必要なのです。

そして「当たる」というだけでなく、咬み合わせの調整やバネの調整などいろいろな調整を何度か行って、入れ歯は本物になるのです。(調整は、2〜5日位が普通です。)

という事は、入れ歯を入れた日はまだ本物ではないのです。

つまり、調整すればする程調子が良くなるので、入れた日は一番調子が悪いという事です。
「今日は入れ歯が入るからうれしいな!今日はステーキだ!」 などと言う事はできないでしょう。

これを知らないと入れ歯を入れた日は調子が悪いので、その入れ歯の本当の実力が出る前に入れ歯がダメだと悪い評価を下してしまう事があります。
入れ歯は調整してから本物になるのです。

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