顎関節症のタイプはその障害のある部分によっていくつかに分けられています。(日本顎関節学会による)
1.筋肉の障害によって起こるタイプ
2.関節包・靱帯の障害によって起こるタイプ
3.関節円板の障害によって起こるタイプ
4.変形性関節症によって起こるタイプ
1.筋肉の障害によって起こるタイプ
筋肉が何らかの原因で緊張して硬くなり血液の循環が悪くなるために痛みを生じる。
咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋からなる咀嚼筋を中心に痛むので頬やこめかみのあたりが痛むが、痛みは鈍く部位を特定しにくい。
また、押すと強く痛むトリガーポイントというコリコリしたしこりができることがある。
頭部、首、肩など離れたところに関連痛が起こる。
2.関節包・靱帯の障害によって起こるタイプ
顎関節の関節包みや靱帯などの線維組織に力が加わって捻挫を起したようになり痛みを生じる。関節包炎、滑膜炎などを起し、あごを動かすと顎関節部が痛む。
3.関節円板の障害によって起こるタイプ
関節円板が本来の位置から前にずれたままになってしまう状態のことで「関節円板前方転位」という。