立川活き活き歯科の日記

歯やお口に関係することはもちろんのこと、健康に関する記事を載せていきます。

犬歯の重要性

犬歯(糸きり歯)はとても重要な歯です。
単独の根を持つ歯としては最も丈夫な歯で、根の長さは最長です。
上の犬歯の根の先は、鼻の横くらいまであります。


審美的にもこの犬歯の形は重要で、前歯6本の1番端に位置する歯で、ちょうど歯列弓のカーブに当たります。
前歯と明らかに違う形の犬歯は、審美的にも大きな役割を持つのです。


歯は子供の頃生えてきてそのままでなく、靴のかかとと同じく磨り減ります。
噛み合わせの力の強さもそうですが、就寝時の歯ぎしりの有無も磨り減りに影響します。
昼間の意識したかみ合わせよりも、就寝時の歯ぎしりのほうがはるかに大きな力が出ています。
文献によっても違いますが、2〜10倍とも言われています。


元々犬歯は槍のように先端が尖がってるので、顎を横に動かした時には犬歯同士が接触します。
その際、奥歯が接触せずに犬歯のみが接触する状態になります。
この状態を専門的には犬歯誘導と呼び、最も歯が長持ちするパターンとされています。


犬歯誘導の場合、顎を側方に動かした力を犬歯1本で支えます。
犬歯は顎関節より遠い位置にあるので奥歯より横の圧力を受け難いのと、犬歯の歯根は最も長いので、とても頑丈なのです。

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