ドライマウスとは、唾液(だえき)の分泌量が少なくなることで口の中が乾いた状態になる症状です。
ドライマウス人口は年々増加しており、現在は800万人とも推定されています。
しかし、ドライマウスはまだまだ自覚者の少ない症状でもあることから、潜在的なドライマウス予備軍は約3,000万人にもおよぶといわれています。
お口が乾く経験のある方は、ドライマウスの特徴を理解して毎日の生活の中でケアすることが大切です。
【ドライマウスの特徴】
◆初期症状◆
口腔内の乾燥に起因する症状としては、軽症のころは、口のネバツキ、パサついて食べ物が飲み込みにくい、プラーク(歯垢)の増加、口臭など
◆重症になると◆
舌のひび割れ、舌の痛みで食事が摂れない、しゃべりづらい、強い口臭などの症状が現れ、むし歯や歯周病などの口腔疾患にもつながります。
【ドライマウスの原因】
・食生活
現代の食生活では唾液を十分に出さなくても飲み込めるようなファーストフードや食事が主流になっています。
このため唾液の分泌が従来よりも少なくなり、口の中の潤いが足りず、口が渇く、舌がひび割れて痛いなどの症状があります。
・精神的ストレス、緊張
ストレスがかかったり緊張をすると交感神経が刺激され、唾液の分泌が抑制されます。
あまり緊張しないよう楽しくゆとりある生活を心がけてみて下さい。気分転換をしましょう。
・薬物
抗鬱剤(抗うつ剤)、鎮痛剤、抗パーキンソン剤、降圧剤などの多くの薬物の副作用として唾液分泌の低下があり、薬の量を減らすなど担当医と相談して下さい。
・年齢によるもの
年齢とともに口や顎の筋力が低下や萎縮がおこり唾液の分泌量が低下します。
70歳以上で男性16%、女性25%の量的低下。
80才では老人性萎縮により25%以上の低下。
・口で呼吸する(口呼吸)
鼻炎などの鼻疾患や癖などで口で呼吸をすれば唾液は蒸発してしまい口が渇く原因となります。
鼻疾患の治療や癖をなおしましょう。
・その他病気など
浮腫、脱水症、糖尿病、シェーグレン症候群、放射線、骨髄移植