立川活き活き歯科の日記

歯やお口に関係することはもちろんのこと、健康に関する記事を載せていきます。

歯石を取ったら歯が痩せた?

「歯石を取ったら歯肉が痩せた?」

実はこれは勘違いです。
但し進行している歯周病ほど歯石を取った後に歯茎が変化しやすくなります

●歯石を取る前 
歯周病が進行すると歯肉の中の根の部分にまで歯石が隠れています
  ↓ 
歯の周りの骨は溶けて下がっている。
歯周病が進行すると歯を支える骨が溶けてしまいます。
  ↓ 
同時に歯肉は炎症を起こし腫れて盛り上がっている
実は腫れているだけなのに、歯肉がたくさんあるように見える

●歯石を取った後
溶けた骨はそのままで、腫れていた歯肉が正常の引き締まった状態に戻ります。
歯石が無くなる。
歯肉の炎症がなくなります。
  ↓ 
歯の周りの骨は溶けて下がったまま。
歯周病で一度溶けてしまった骨は、基本的には元の形に戻りません。
  ↓ 
炎症が無くなり歯肉が引き締まってくる。
溶けた骨の形に添って歯肉が引きしまる健康な状態となります。

つまり歯石を取ったから歯肉が下がったのではなく、取る前に腫れていた歯肉が健康な状態に戻っただけなのです。
こういった勘違いは、歯石を取ったことがほとんど無く、自分では歯肉は健康と信じていて、実は歯周病が進行している人に起こりやすくなります。

それでも、歯茎が下がったのは、治療時の器具の操作が原因じゃないかと考えてしまいがちですね。

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